第五回 課題本 「“研究者失格"のわたしが阪大でいっちゃんおもろい教授になるまで――弱さと向き合い、自分らしく学問する / 千葉 泉」

 

 

開催日: 2020年6月13日(土)

参加人数: 2名

課題本: “研究者失格"のわたしが阪大でいっちゃんおもろい教授になるまで――弱さと向き合い、自分らしく学問する / 千葉 泉

 

 前回のオンライン読書会に続きオンライン開催となりました第五回ですが、2名の参加となりました。雨が強く、梅雨を天候の中、家で参加できるのはオンラインのメリットだなと改めて感じました。

 

今回の課題本は、阪大こと大阪大学の教授である千葉泉氏の人生を振り返りながら自分らしさというものを著者が見つけ生きやすくなるまでが書かれておりました。

皆さんはこの著者をご存知でしたか?お恥ずかしながら、この記事を書いております私は初めてお名前を耳にしました。大学教授というと、気難しく、硬い方というイメージを持っておりますが、この方はギターを持ち込みラテンを歌いながら授業を行うそうです。どんな歌を歌っているのか、本を読む限りでは予想つきませんよね?

ですがこの本のすごいところは、出版社のホームページにて、千葉先生の唄を聴くことができるのです!そのため、作中のところどころに曲番号が登場し、本を読みつつそのお歌を聴くことができる。とても読んでいて楽しい本となっておりました。

さて今回は私の感想よりも長い感想が海旧母からとどきましたので、そちらを記載させてください。  

いきなり質問になるのですが、皆さんの好きな分野・得意な分野は何でしょうか。
もう少し具体的に言えば、それをしている時に高揚感を感じ、充実した時間を過ごせるものです。
自分の場合は、本屋さんに行ったり、ネコと過ごしたり、読書会に参加している時などがこれに当たります。
こういったポジティブな特徴(本書では「強い自分」)が仕事と一致していれば、それは幸福な人生でしょう。
またSNSなどに溢れている価値観と「強い自分」が一致していれば、自信に満ちた人生を歩めることでしょう。
ところが、なかなかそうは上手くはいかないわけで。
皆それぞれ、「強い自分」と(ネガティブな特徴としての)「弱い自分」があり、それをコントロールできないものですから。
 
しかしながら問題となってくるのは、この差異が、「他者の価値観の内面化による自己否定」。
この点につながりやすいということです。
そして、多くの人がこの自己否定に苦しめられているのかもしれません。
たとえば、「年収〇〇未満は終わった人生」や「恋愛できないのは劣った人間」等々の言説。
こういった画一的な価値観がSNS等には溢れています。
それを見るたびに、ため息しか出ないんですよ~、私めは。
もう笑っちゃうしかないのですが、ハハハハハッ。
 
でもね、愚痴ばかり言っても仕方ないのも事実。
実はそれに対処する一つの考え方を、本書は提示してくれてるんです。
それは「語り合いの場」を設け、参加すること。
自己を開示した「語り合い」という相互コミュニケーションによって、
仲間意識の形成だけでなく、癒しや自己認識の変化という効果もあることを著者は訴えております。
(そして実際に、阪大で「語り合い」の授業を展開している)
 
「読書会」に参加していて実感するのは、「語り合い」の心地よさなんですよ。
自分を開いた発言は、(やっちゃった感はあるものの)、カタルシス的な快感があるんです。
そしてその、たわいもない発言を他の参加者が拾って下さると、それだけで救われるんですよね。
 
我が身を翻ってみると、仕事の休憩中にする「おしゃべり」。
これがすごく楽しいんです。
とりとめのない内容だけれども、お互いに聴き、話し、また聴くの連鎖に、励まされている面があるんです。
 
なんか読書会とは別に、ただ単に近況だけを報告し合う「おしゃべり会」みたいなサークル。
こんな「おしゃべり会」サークルを作りたいなって、最近、よく思うようになりました。
愚痴を聴き合うのだけでもいいし、趣味の話でもいいし。
おしゃべりだから、テーマに縛りは付けずに、それこそ何でもありで。
楽しい会になると思うんですよ~。
事前準備が不要なため、読書会より参加しやすいと思いますし。
そんな「おしゃべり会」サークルを共に作ってみましょうよ(笑)
 
もし興味のある方がいらっしゃれば、是非、気軽にお問い合わせくださいね。
一緒に「おしゃべり会」サークルをゼロから立ち上げてみませんか。
 
 
海の旧字体は母 より

今後も奥池袋読書会ではオンラインでの開催を検討しておりますので、もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、「参加希望・お問い合わせ」よりご連絡を宜しくお願い致します。